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7.142022
平成の御代よりさかのぼること約300年
平成の御代よりさかのぼること約300年、江戸時代中期の頃より、尾張地方、
ことに愛知県海部郡には、神社の祭礼に五穀豊穣と人々の安全を祈念して、
金色に輝く屋形神楽を引き出し、勇壮に太鼓を打ち鳴らしながら
村々を引き廻る風習が伝えられてございます。
その際に打ち鳴らされます太鼓の打法が、『神楽太鼓』。
この神楽太鼓を基に、先人たる太鼓の名手達が、桧造りの撥(ばち)を
独自の指使いを以って車輪の様に回転させたり、ひらりと舞わせるかのごとく
空高くに向けて飛ばしたりしながら、太鼓を打つ打法を編み出して参りました。
いにしえからのこの打法が、現在の大治太鼓尾張一座のルーツとなっております。
たおやかに、しかし、打手をつとめる者にとりましては、
長年に渡る鍛錬と、経験的な実力を要する非常に高度な神楽のさばき技。
日本広しといえども、これ程高度な『さばき技」が伝承されておりますのは、この地方こそ。
此処尾張地方の神楽太鼓が国内外を問わず高く評価され、
今も尚、色あせることなく素晴らしい評価を以って広く親しまれる所以でもございます。
大治太鼓尾張一座は、この伝統ある打法を礎に、
『大江戸助六流』宗家、小林 正道氏を師としてお招きし、その斬新かつ優雅な打法への
学びを通して創作性豊かな近代和太鼓演奏の更なる可能性を探求し、
日毎にその演奏活動の域を広げております。
大治太鼓尾張一座の演奏は、いずれも、『全く新たな』というよりは、むしろ再構築。
伝統芸能の雅やかな旋律とさばき技はそのままに、既成の概念にとらわれない新鮮な音域と
豊かな発想から生成し得る、独自の創作的可能性を極めた、
温故知新的な要素の強い演奏かと存じます。
『観る人の心に、最も響く演奏の在り方を目指して』—大治太鼓尾張一座は、
視覚的にも、聴覚的にも、御覧頂けます皆様が、
五感の全てで感嘆し、心ゆくまで御愉しみ下さいます様な、美しくも迫力に満ちた
『和のエンターテイメント』を目指して、奏者一同、
日々、温故知新の精神を以って益々の精進を重ねてございます。
過去の主な演奏活動
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